学校法人立命館は小学校から大学までの一貫教育の新たな展開を進めるために、立命館中学 校・高等学校を、2013年9月を目処に現在の京都市伏見区から長岡京市へ移転することを決定しました。
教育に対し、社会から大きな期待が注がれる中で、立命館は児童、生徒一人ひとりの興味・関心に応え、その力を伸ばしながら、個性を育み、国際舞台に羽ば
たける力を持った人材の育成に挑戦し続けています。
今年、創立105年を迎える立命館中学校・高等学校は「サイエンス教育」「国際教育」をキーワードに特徴的なプログラムを展開しており、同時に、生徒の自
主的活動を柱にした豊かな人間性を育む教育を重視しています。この4月には、2006年に開校した立命館小学校の一期生が立命館中学校に入学し、小学校教
育との接続による12年間の一貫教育モデルづくりも新たな段階に入ります。
この度のキャンパス移転は、各コースでのきめ細やかな教育に対応するための最先端の教育環境の整備や教室数の確保を実現する立命館一貫教育における大き
な意味を持つ事業となります。
1.立命館中学校・高等学校 新展開のコンセプト
- 立命館小学校との接続で行う、12年間を3つのステージにわけた一貫教育「4・4・4制」におけるセカンド ステージ(小5〜中2)、サードステージ(中3〜高3)の充実
- 2014年度から4コースで、大学との連携を見据えた一貫教育を展開
- 国際的な視野を持った生徒たちを成長させるためのカリキュラムを実現する設備の充実
2.立命館小学校〜立命館中学校・高等学校の一貫教育について
立命館小学校と立命館中学校・高等学校が接続し、小中高の12年間を、「6-3-3」で区切らず、4年ごとのステージで区切る「4-4-4」制度を取り
入れています。
2010年4月からの立命館中学校・高等学校のプログラムは下記の通りです。
- <セカンドステージ後半 中1、中2>
- 立命館小学校からの入学者は「一貫コース」で学びます。
中学校からの入学者は「総合コース」「アドバンストコース」で学び、それぞれの学習進度や到達目標にあわせた授業を行います。
- <サードステージ (中3〜高3)>
- 2012年度にはサードステージ(中3〜高3)の教育がスタートします。
サードステージでは、多様な進路を実現するために、メディカルサイエンスコース、国際コース、スーパーサイエンスコース、総合コースの4コース編成とし、 中学校からの入学者も各コースで学びます。
- 3.2012年度からはじまるサードステージにおける4コースの特徴
<スーパーサイエンスコース> - 2002年度の「スーパーサイエンスハイスクール」指定を受けてスタート。立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)の校舎を使った大学との連携科目
など、大学教員からの指導により、科学技術の最前線に触れ、高校生のうちに専門分野を学んでいます。
新展開によって、BKCと同等の先端的な理数・科学技術教育環境を新キャンパスに設置し、立命館大学の理工系においてリーダーとなる学生の育成を目指しま す。
- <メディカルサイエンスコース>
- 医学部をはじめとする難関大学への進学を柱とするコース。高い学力と人間性を持つ人材の育成を目指します。
- <国際コース>【新設】
- 立命館大学国際関係学部、立命館アジア太平洋大学、海外大学への進学を視野におき、語学力だけでなく、自ら学び考えてきたことを国際舞台で行動化できる力
量の向上を目指し、国際情勢や平和、国際貢献への意識を高めます。
新展開では、生徒の語学学習の設備、交流のためのスペース等を充実させ、交流に必要な日本文化の発表環境等、充実した国際交流の実現を目指します。
- <総合コース>
- 立命館大学文社系学部において高いキャリア目標の実現を目指す取組みをプログラムとして充実させます。
4.新キャンパスの設備について(構想中)
上記のような教育を実現するために、次のような教育環境を整備します。
- 現在、スーパーサイエンスコースの授業で利用している立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)の実験設備と同レベル以上の実験室を設置。
- 国際交流を活発に行うためのプレゼンテーション、ディスカッションスペースの設置
- 口頭発表、ポスター発表、芸術活動等、生徒の発表活動をサポートするスペースの設置
- 図書館をはじめ、生徒が自ら学習に向かうことのできる環境の整備や充実した体育活動が行える施設の設置
- 海外で先端的に使用されているIT教育機器などの導入
5.新キャンパスの概要について
<場 所>- 京都府長岡京市調子一丁目25番1号
JR長岡京駅、阪急長岡天神駅より徒歩約15分 - <移転時期>
- 2013年9月に、立命館中学校・高等学校を移転する予定。